Saturday, July 12, 2025

そばちゃん


 2020年の2月と8月に愛猫のファイアボールとシェフが亡くなってから約5年が経った。そんな折、保護犬猫譲渡サイト「ペットファインダー」を通じて、アメリカンショートヘア猫のシャリ(Shari)が私の前に現れた。私は622日に彼女を迎え、その2日後に「そば」と命名した。 実のところは、彼女が私を養子にしたのだ。

ペットファインダー掲載のシャリ

ママ・シャリと6匹の子猫たちは516日、マンハッタンのアッパー・ウエスト・サイド地区の86丁目、コロンバス通りとアムステルダム通りの間にある屋外の小屋で保護された。515日夜、同地区に住むシャリという名前の女性が同地区を拠点とする小規模な猫救助団体、Big Apple Catsにこの母子猫について報告し、翌日、同団体のディレクターであるケリーが保護した。





https://www.instagram.com/bigapplecatrescue/reel/DJwupeeRKv-/

 

私は、ケリーとシャリの里親のケリとビデオ通話した。私はシャリに一目惚れし、彼女を取り巻く良いバイブも吉兆と感じられた。622日、日曜の正午過ぎにBig Apple Catsにシャリを迎えに行った。彼女はタクシーの中でずっと歯をカタカタ言わせていたが、到着するやいなや、私とすぐに意気投合した。最初から、彼女は何が好きで何が嫌いなのかという意思表示をはっきり行った。これは、食べ物についてだけではない。同時に、私の彼女に対する労力を評価して、少しずつ肉体的な距離を縮めていってくれる。ストリート育ちのそばちゃん、はなっからストリートの仁義を鮮やかに見せてくれる。惚れるぜ!私の母は、あなたたちはもう何十年ものパートナーみたいねとコメントした。


うちについて間もなく!


6月22日(日)

最初の猫のモモと一緒でストリートスマート。意思表示がはっきりしてて無駄がない。同時に、ずっと猫を飼ってきたという里親の女の子が、こんな人懐こい子は見たことないって。

6匹を出産・子育て直後なので、当然食欲の鬼。一度に小さい缶2つに&ドライフードのふりかけ。食欲でストレス発散してる部分もあるみたい。もういい加減子育てに飽き飽きしていて、同時にもらわれていった子猫たちの方を見向きもしなかった。それでも、お腹いっぱいになってもおっぱいが張ってくるとドアの方見て鳴いてる。イライラすると手が出る

 

子育て中の猫のご飯が手に入らなくて子猫用でも良いとケリーに言われたが、子猫用を何度か食べた後、ついに砂かけ動作発動。私の足にも両前脚による電光石火の猫パンチが。夜だったのでコンビニに走り、翌日は朝イチでペット用品屋へ。

初日の夜中と翌朝、早速ご飯くれと起こされた。朝は胸の上に乗ってきた。


 第一夜


2日目。夜7時台


24日夜、「清水そば」と命名。筆ペンで名前を書いて、その紙をそばちゃんの前に置いて写真を撮る命名式を行った。呼びやすいシンプルな名前と思っただけで和風を心がけたわけではないが、彼女を見ているうちに、そばちゃんしかないと思うようになった。タビー(虎猫)とキャリコ(三毛猫)のミックスであるタビコという柄であることも影響していたかもしれない。タビコ、すでに日本語みたい。東京に住む猫親友のサバちゃんに雰囲気や柄が似ているし、蕎麦はラーメンやうどんよりも栄養があり、側にいてくれるし、sober (素面)と発音も似ている。


24日午前11時台

上の昼寝の後






命名式


25日(水)

買い物から帰ったら出迎えてくれた。

 

夕ご飯第2弾をあげた後、そばちゃん用品の注文を終わらせようとしてそばにいなかったから、すぐ来いって大声で怒鳴られた。これは私が全く悪い。2日前の夜、食事中のそばちゃんは、外の物音を気にしていた。私は音のする方向に動いて、“I got your back”と伝えたばかりだった。

 

しばらくして、ヨガの倒立してる時に目があって手を振ったら、駆け足で飛んできてくれた。


25日夜




26日(木)

朝の6時、避妊手術のためにBig Apple Catsへそばちゃんを連れて行く。他の10数匹の猫たちと一緒にミニバンでブルックリンの獣医へと向かう。午後7時ごろピックアップ。

 

そばちゃんは元気で食欲旺盛。ソファに座ってる私の横に来てキスしてくれる。とてもうれしいけど傷が心配で、ケリーに傷口の写真を送ってショートメッセージでやり取り。経過順調。そばちゃんが新しい環境に馴染んでいる他の写真も送って、ケリーと里親のケリとボランティアの人たちにあらためて感謝したら、She loves you! Adoptions like this are why we do it. She is such a luck cat!という返事が。I am a lucky humanと返す。ケリは優しくて勇敢な心の持ち主。猫と一緒に育ったとはいえ里親体験は初めてなのに、フィアンセのピーターと一緒にシャリと6匹の子猫たちを世話した。

 

避妊手術の後、優しくマッサージしてたら、そのまま右手のひらに顔をもたれかけて寝ちゃった。初めの日はご飯食べる時に外の通路での物音にいちいち反応していたストリート育ちのそばちゃんなのに!



28日深夜


29日(日)

避妊手術して3日目。初めて子猫たちを探して鳴かなくなった。同時に子育て中の猫用ウエットフードをはっきりと拒否するようになった。たくさん寝てたくさん食べて、3年間のストリート生活の疲れを癒そうとしているようだった。


29日朝

午後

29日夜

上の写真の約1時間後


 

30日(月)

身軽になって疲れも取れたそばちゃん。アパートの中の領域を上下左右に少しずつ増やしていく。新鮮なそばちゃんの目で見るアパートは新鮮。遊びのコンセプトも理解するようになった。初めは、ケリーが与えたキャットニップ入りのレインボーの蹴りぐるみ、次は近所の猫友達から頂き物のボールタワーに夢中。ボール遊びは猫だけでも人間とも遊べる。私が入るとボールが遅くなるけど、それでも遊んでくれる。

 

義理の妹夫妻と甥っ子が帰った後、ベッドルームに行けと命じられ、行ったら寝かしつけてくれて、ベッドルームの床で寝てくれた。

 

そばちゃんにとって初めてのたくさんの来客だった。人懐こくて大手術後のそばちゃんが階段を登らないように、ベッドルームで寝ないようにしていたが、そばちゃんは、サンクチュアリとしての寝室を発見したようで、来客中はほとんどベッドルームにいた。

 

7月1日(

約1年ぶりにフルタイムの仕事開始。そばちゃん初めての長時間お留守番。ストリートスマートのそばちゃんに対して心配無用なはずだけど心配で、出かける前に何度もおろおろとアパートの中を確認。


1日夜



7月3日(木)
避妊手術からちょうど一週間。手術から1−2週間で全快とケリーに言われたけど最短コースの回復!遊びが大好きになった。キャットダンサー(柔軟性のある針金とダンボール紙だけで出来た定番の猫おもちゃ)に最初はビビってたけど、特にお気に入りで、プロモ動画かと思うほど華麗なアクションを見せてくれるようになった。もちろん、手術の傷跡が悪化しないかどうか気にしたが、そばちゃん自身が一番よく自分の体を知っているようだ。


3日夜 



 

7月4日(金)

独立記念日の日は昼過ぎからバーベキューパーティーの話し声や音楽でうるさい。

そばちゃんと花火を見た。そばちゃんは花火の音にビビりつつも完全には隠れず、椅子やテーブルの下などに隠れながら、自分が慣れるのと花火の状況にしたがって、リアルタイムで柔軟に警戒度を弱めていく。


7月4日夜







メイシーズの花火が終わった後でも、非合法の近所の花火が続いている。花火をいちばんよく眺められる「throne と呼んでいるアームチェアを床に座っていた私に譲りつつ、音と光のする窓から離れるという素早い状況判断と的確な行動力。ゴルゴ13か。ついていきたい。花火と爆竹は翌朝3時ごろまで続き、花火を一緒に見た。

 

25年猫と暮らしたけど、花火を一緒に見てくれる猫は初めてだ。これが、私とそばちゃんの歴史の始まり。これからもたくさん一緒に花火が見られますように。

 

 


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